メインコンテンツにスキップ
容量と負荷

Fusion Operations のスケジュール ビューでの負荷と容量の計算方法を把握する

David Andrade avatar
対応者:David Andrade
今週アップデートされました

負荷と容量の計画は、リソースの効率的な割り当て、ボトルネックの防止、顧客と定義したサービス レベルの維持、コストの最適化にとって重要です。これらの値を正確に見積もることで、予想される需要に対応するためのシステムやプロセスの準備が万全になります。

この記事では、Fusion Operations において、この 2 つの値がどのように決定されるかを見ていきます。

容量

容量は、使用可能なリソースの数と、解析対象の特定の時間間隔における各リソースの時間数を考慮して計算されます。使用可能な時間数を決定するにあたり、リソースのシフトが考慮されます。すべてのスケジュール ビューにおいて、計算で考慮されるリソースは作業者です。ただし、マシン スケジュール ビューではマシンが考慮されます。

以下に 2 つの例を挙げます。1 つは単純で、もう 1 つはより複雑な例です。

  • 例 1: シフトが異なる作業者

  • 例 2: シフトが異なり、かつシフト変更がある作業者

例 1: シフトが異なる作業者

この例では、会社に 3 人の作業者がいます。

  • 作業者 1 と 2 のシフトは月曜日から金曜日、午前 8 時から午後 12 時午後 1 時から午後 5 時です。

  • 作業者 3 のシフトは月曜日から木曜日、午前 8 時から午後 12 時です。

この場合、1 日の容量は次のようになります。

  • 月曜日から木曜日: 作業者 2 人 *(4 時間 + 4 時間) + 作業者 1 人 *4 時間 = 20 時間

  • 金曜日: 作業者 2 人 *(4 時間 + 4 時間) = 16 時間

  • 週末: シフトの勤務時間がないため、0 時間

例 2: シフトが異なり、かつシフト変更がある作業者

この例では、会社に 3 人の作業者がいます。

  • 作業者 1 のシフトは月曜日から金曜日、午前 8 時から午後 12 時午後 1 時から午後 5 時です。

  • 作業者 2 のシフトは 2 月 24 日まで、月曜日から金曜日、午前 8 時から午後 12 時午後 1 時から午後 5 時です。2 月 25 日にシフトの変更が追加され、以降シフトは月曜日から木曜日、午前 8 時から午後 12 時となります。

  • 作業者 3 のシフトは月曜日から木曜日、午前 8 時から午後 12 時です。

この場合、1 日の容量は次のようになります。

  • 2 月 24 日まで:

    • 月曜日から木曜日: 作業者 2 人 *(4 時間 + 4 時間) + 作業者 1 人 *4 時間 = 20 時間

    • 金曜日: 作業者 2 人 *(4 時間 + 4 時間) = 16 時間

    • 週末: シフトの勤務時間がないため、0 時間

  • 2 月 25 日以降:

    • 月曜日から木曜日: 作業者 1 人 *(4 時間 + 4 時間) + 作業者 2 人 *4 時間 = 16 時間

    • 金曜日: 作業者 1 人 *(4 時間 + 4 時間) = 8 時間

    • 週末: シフトの勤務時間がないため、0 時間

負荷

負荷計算では、生産注文の各作業の長さと、生産注文に割り当てられた作業者のシフトの両方が考慮されます。

作業の長さは、その開始時刻から終了時刻までの時間を指します。つまり、午前 11 時 45 分に開始し、午後 1 時 15 分に終了するように設定されている場合、その長さは 1 時間 30 分です。このシフトが考慮されるのは、作業者のシフトが午後 12 時午後 1 時の間に休憩がある場合、その時間間隔が負荷計算から差し引かれるからです。このシナリオでは、負荷は 30 分になります。

次に、より複雑な例を 3 つ挙げます。すべてのシナリオにおいて、会社には 3 人の作業者がいます。作業者 1 と 2 のシフトは月曜日から金曜日、午前 8 時から午後 12 時午後 1 時から午後 5 時、作業者 3 のシフトは月曜日から木曜日、午前 8 時から午後 12 時です。

  • 例 1: 単一の生産注文

  • 例 2: 部分的に重複する 2 つの生産注文

  • 例 3: 作業レベルで割り当てられた、部分的に重複する 2 つの生産注文

例 1(単純): 単一の生産注文

この場合、生産注文内の作業が時間の経過とともにどのように配分されるかを解析する必要があり、それを可視化するのに最適な場所が作業別のスケジュール設定です。

作業の時間配分に加えて、作業者のシフトも考慮されます。ここでは、注文に割り当てられた最初の作業者(作業者 1)のシフトを見ます。この作業者のシフトは月曜日から金曜日、午前 8 時から午後 12 時午後 1 時から午後 5 時です。

展開すると、作業ごとの詳細な負荷が表示されます。

  • 「混ぜる作業」の場合、2 月 19 日の午後 12 時に開始し、2 月 20 日の午後 2 時 0 分に終了します。したがって、負荷は次のようになります。

    • 2 月 19 日: 午後 1 時から午後 5 時(4 時間)

    • 2 月 20 日: 午前 8 時から午後 12 時、午後 1 時から午後 2 時(5 時間)

  • 「焼く」作業の場合、2 月 20 日の午後 2 時に開始し、2 月 22 日の午前 10 時 30 分に終了します。負荷は次のとおりです。

    • 2 月 20 日: 午後 2 時から午後 5 時(3 時間)

    • 2 月 21 日: 午前 8 時から午後 12 時、午後 1 時から午後 5 時(8 時間)

    • 2 月 22 日: 午前 8 時から午前 10 時 30 分(2.5 時間)

  • 「仕上げ」作業の場合、2 月 22 日の午前 10 時 30 分に開始し、同日の午後 2 時 30 分に終了します。負荷は次のとおりです。

    • 2 月 22 日: 午前 10 時 30 分から午後 12 時、午後 1 時から午後 2 時 30 分(3 時間)

  • 「包装」作業の場合、2 月 22 日(午後 2 時 30 分)に開始し、2 月 23 日(午前 8 時 30 分)に終了します。負荷は次のとおりです。

    • 2 月 22 日: 午後 2 時 30 分から午後 5 時(2.5 時間)

    • 2 月 23 日: 午前 8 時から午前 8 時(0.5 時間)

各日の総負荷量は以下のように計算されます。

2 月 19 日

2 月 20 日

2 月 21 日

2 月 22 日

2 月 23 日

PO_01、混ぜる作業

4

5

0

0

0

PO_01、焼く作業

0

3

8

2.5

0

PO_01、仕上げ作業

0

0

0

3

0

PO_01、包装作業

0

0

0

2.5

0.5

合計

[4]

8

8

8

0.5

下図は、上記の結果を生産注文別にスケジューリングしたものです。

例 2(中間): 部分的に重複する 2 つの生産注文

前の例と同じように、作業ごとのスケジュールを確認し、作業がどのように時間配分されているかを理解します。

また、各注文に割り当てられた作業者についても見てみましょう。この例では、3 人の作業者全員が PO_02 に割り当てられ、作業者 3 のみが PO_03 に割り当てられています。したがって、Fusion Operations は、PO_02 については作業者 1 のシフトを考慮し、PO_03 については作業者 3 のシフトを考慮します。作業者 1 のシフトは月曜日から金曜日、午前 8 時から午後 12 時午後 1 時から午後 5 時です。作業者 3 のシフトは月曜日から木曜日、午前 8 時から午後 12 時です。

展開すると、作業ごとの詳細な負荷が表示されます。

  • PO_02 の場合、「混ぜる」作業は 2 月 28 日(午前 8 時)に開始し、2 月 28 日(午後 3 時)に終了します。したがって、負荷は次のようになります。

    • 2 月 28 日: 午前 8 時から午後 3 時(6 時間)

  • PO_02 の場合、「焼く」作業は 2 月 28 日の午後 3 時に開始し、2 月 29 日の午後 4 時に終了します。負荷は次のとおりです。

    • 2 月 28 日: 午後 3 時から午後 5 時(2 時間)

    • 2 月 29 日: 午前 8 時から午後 12 時、午後 1 時から午後 4 時(7 時間)

  • PO_02 の場合、「包装」作業は 2 月 29 日の午後 4 時に開始し、3 月 1 日の午前 9 時に終了します。負荷は次のとおりです。

    • 2 月 29 日: 午後 4 時から午後 5 時(1 時間)

    • 3 月 1 日: 午前 8 時から午前 9 時(1 時間)

  • PO_03 の場合、「混ぜる」作業は 2 月 29 日の午前 8 時に開始し、2 月 29 日の午前 11 時に終了します。負荷は次のとおりです。

    • 2 月 29 日: 午前 8 時から午前 11 時(3 時間)

  • PO_03 の場合、「焼く」作業は 2 月 29 日の午前 11 時に開始し、3 月 4 日の午前 9 時 20 分に終了します。負荷は次のとおりです。

    • 2 月 29 日: 午前 11 時から午後 12 時(1 時間)

    • 3 月 1 日から 3 月 3 日: 0 時間(作業者 3 はこの期間の勤務時間がないため)

    • 3 月 4 日: 午前 8 時から午前 9 時 20分(1.33 時間)

  • PO_03 の場合、「包装」作業は 3 月 4 日の午前 9 時 20 分に開始し、3 月 4 日の午前 10 時に終了します。

    • 3 月 4 日: 午前 9 時 20 分から午前 10 時(0.67 時間)

各日の総負荷量は以下のように計算されます。

2 月 28 日

2 月 29 日

3 月 1 日

3 月 2 から 3 日

3 月 4 日

PO_02、混ぜる作業

6

0

0

0

0

PO_02、焼く作業

2

7

0

0

0

PO_02、包装作業

0

1

1

0

0

PO_03、混ぜる作業

0

3

0

0

0

PO_03、焼く作業

0

1

0

0

1.3

PO_03、包装作業

0

0

0

0

0.7

合計

8

12

1

0

2

下図は、上記の結果を生産注文別にスケジューリングしたものです。

例 3 (複雑): 作業レベルで割り当てられた、部分的に重複する 2 つの生産注文

前の例と同様に、作業ごとのスケジュールを解析することは、作業が時間とともにどのようにスケジューリングされるかを理解する上で非常に重要です。

これら 2 つの生産注文には、高度なスケジュール オプションがあります。いくつかの作業には、特定の作業者が割り当てられています。

  • PO_04 は、すべての作業者(1、2、および 3)に割り当てられています

    • 「混ぜる」作業には、作業者が割り当てられていません。

    • 「焼く」作業には、作業者 3 が割り当てられています。

    • 「包装」作業には、作業者 2 が割り当てられています。

  • PO_05 は、作業者 2 と 3 に割り当てられています

    • 「混ぜる」作業には、作業者 2 と 3 が割り当てられています。

    • 「焼く」作業には、作業者 2 と 3 が割り当てられています。

    • 「仕上げ」作業には、作業者 1 と 2 が割り当てられています。

    • 「包装」作業には、作業者が割り当てられていません。

作業が複数の作業者に割り当てられている場合、作業が実行されるようにスケジュールされている時間間隔中に、負荷がすべての作業者に割り当てられていることを意味します。

展開すると、作業ごとの詳細な負荷が表示されます。

  • PO_04 の場合、「混ぜる」作業は 3 月 20 日の午前 8 時に開始し、同じ日の午前 11 時に終了します。負荷は次のとおりです。

    • 3 月 20 日: 午前 8 時から午前 11 時(3 時間)

  • PO_04 の場合、「焼く」作業は 3 月 20 日の午前 11 時に開始し、3 月 21 日の午前 11 時 30 分に終了します。この作業は作業者 1 と 3 にのみ割り当てられているため、負荷は次のようになります。

    • 3 月 20 日: 午前 11 時から午後 12 時(1 時間)

    • 3 月 21 日: 午前 8 時から午前 11 時 30 分(3.5 時間)

  • PO_04 の場合、「包装」作業は 3 月 21 日の午前 11 時 30 分に開始し、3 月 22 日の午前 10 時 30 分に終了します。この作業は作業者 1 と 2 にのみ割り当てられているため、負荷は次のようになります。

    • 3 月 21 日: 午前 11 時 30 分から午後 12 時、午後 1 時から午後 5 時(4.5 時間)

    • 3 月 22 日: 午前 8 時から午前 10 時 30 分(2.5 時間)

  • PO_05 の場合、「混ぜる」作業は 3 月 20 日の午前 8 時に開始し、3 月 20 日の午前 10 時 15 分に終了します。この作業は作業者 2 と 3 の両方に割り当てられているため、負荷は次のようになります。

    • 3 月 20 日:

      • 作業者 2 は午前 8 時から午前 10 時 15 分(2.25 時間)

      • 作業者 3 は午前 8 時から午前 10 時 15 分(2.25 時間)

  • PO_05 の場合、「焼く」作業は 3 月 20 日の午前 10 時 15 分に開始し、3 月 21 日の午前 9 時 37 分に終了します。この作業は作業者 2 と 3 の両方に割り当てられているため、負荷は次のようになります。

    • 3 月 20 日:

      • 作業者 2 は、午前 10 時 15 分から午後 12 時、午後 1 時から午後 5 時(5.75 時間)

      • 作業者 3 は、午前 10 時 15 分から午後 12 時(1.75 時間)

    • 3 月 21 日:

      • 作業者 2 は午前 8 時から午前 9 時 37 分(1.62 時間)

      • 作業者 3 は午前 8 時から午前 9 時 37 分(1.62 時間)

  • PO_05 の場合、「仕上げ」作業は 3 月 21 日の午前 9 時 37 分に開始し、同じ日の午後 1 時 20 分に終了します。この作業は作業者 1、2 および 3 全員に割り当てられているため、負荷は次のようになります。

    • 3 月 21 日:

      • 作業者 1 は午前 9 時 37 分から午後 12 時、午後 1 時から午後 1 時 20 分(2.72 時間)

      • 作業者 2 は午前 9 時 37 分から午後 12 時、午後 1 時から午後 1 時 20 分(2.72 時間)

      • 作業者 3 は、午前 9 時 37 分から午後 12 時(2.38 時間)

  • PO_05 の場合、「包装」作業は 3 月 21 日の午後 1 時 20 分に開始し、3 月 22 日の午後 4 時 30 分に終了します。この作業には、作業者が割り当てられていません。負荷は次のとおりです。

    • 3 月 21 日: 午後 1 時 20 分から午後 5 時(3.67 時間)

    • 3 月 22 日: 午前 8 時から午後 12 時、午後 1 時から午後 4 時 30 分(7.5 時間)

各日の総負荷量は以下のように計算されます。

3 月 20 日

3 月 21 日

3 月 22 日

PO_04、混ぜる作業

3

0

0

PO_04、焼く作業

1

3.5

0

PO_04、包装作業

0

4.5

2.5

PO_05、混ぜる作業

2.25*2=4.5

0

0

PO_05、焼く作業

5.75+1.75=7.5

1.62*2=3.2

0

PO_05、仕上げ作業

0

2.72*2+2.38=7.8

0

PO_05、包装作業

0

3.7

7.5

合計

16

22.7

10

下図は、上記の結果を生産注文別にスケジューリングしたものです。

この記事を読んでもまだ疑問がある場合は、弊社のライブチャット機能または CSM に直接お問い合わせください。

こちらの回答で解決しましたか?